オリンパスのプロキャプチャーは、よいところばかりではなく、大きな弱点もあります。 これは、同じ日にクマバチを3200分の1秒でプロキャプチャーHで撮ったものですが、翅が大きく歪んでいます。電子シャッターのローリングシャッター歪みが出ているのです。ファーカルプレーンシャッターは幕速が画面の短辺の距離を250分の1秒くらいで行き切るスピードで動いています。電子シャッターは画面の横1列を順次記録するようになっているので、読み取るスピードが遅く、1コマ記録するのに50分の1秒位かかります。 幕速に相当するスピードがフォーカルプレンシャッターの5分の1くらいしかないのです。したがって、記録はじめから記録し終わるまでに50分の1秒かかるので、高速で動くものを撮影する場合には、形が歪んで写ります。ハチの翅が歪んでいるのはそのためです。鳥や蝶などは歪みは目立ちませんが、高速で翅を動かすハチやトンボは、翅が大きく歪みます。 オリンパスのカメラはマイクロフォーサーズなので短辺の距離が短く、通常のカメラの1.5倍くらい、電子シャッターの幕速が早いのですが、それでもこれくらい歪んでしまいます。 この弱点を克服するために開発されたのが、積層型CMOSイメージセンサーで、高速の読み取りを可能にしました。ソニーのα9やα1などに搭載されています。公式に発表されてはいませんが電子シャッターの幕速は150の1秒くらいではないでしょうか。ローリングシャッター歪みは大きく改善されています。 ソニーが先日、マイクロフォーサーズ用の積層型CMOSイメージセンサーを開発したと発表したので、次期のEM1-X Mark3に搭載されるのではないかと噂されています。
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荒川の河川敷の田んぼで壊れかけたポンプ小屋の上で、小鳥が何羽が群れていたので、カメラを向けました。
すると左側の鳥がじりじりとにじり寄ってきました。 鳥を脅かさないよう静音連写で撮っていたので、秒間18コマで切れます。このコマと1コマ目との間にあと3コマ入って入っていますが、ここでは省略しました。 右側の鳥が、来るなと言わんばかりに鳴き声を上げています。
次の瞬間バトルが始まりました。 実は一瞬のできごとなので、肉眼では、じゃれ合って大騒ぎしていることは分かりますが、詳細は認識できていませんでした。 後で見ると、すごく緊迫感のある瞬間が写っていました。
ずーっとシャッターボタンを押したまま連写したと思っていたら、記録を見ると、前のコマとこのコマとの間にはほんのわずかな時間のズレがあることが分かりました。どうやら、途中で指の力が抜けて連写が1担切れて、再び押して連写が始まっていることが分かりました。1秒未満のタイムラグですが、握力が落ちているので、途中で指の力が抜けたのでしょう。 写真は半分ほどにトリミングしていますが、小鳥にこんなに表情があったのかと驚いています。 残念だったのは、動きの遅いキジを撮るためにシャッタースピードを1600分の1にしていたことです。もっと早いシャッタースピードだったら、被写体ブレを起こさずに済んだのではないかと思いますが、とっさの撮影だったので、シャッタースピードを変える余裕はありませんでした。
使用したレンズは、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISで重たいですが、健康な人なら十分手持ち撮影ができます。しかし、五十肩が完全には治っていない体では、少々つらいものがあります。レンズにも3段分の手ブレ補正が付いていますが、ボディの手ブレ補正と連動しないので、レンズの手ブレ補正はoffにして、7段分の性能を持つE-M1 Mark3のボディの手ブレ補正だけで撮影しています。35mm換算800mmで撮っているので、ファインダーの画像は常にぐらぐら動いている状態ですが、使っている内に歩留まりは随分よくなりました。
幸運だったのは、右側の鳥が、ほとんど位置を変えずにいてくれたことです。両方跳ね回っていたら、すぐに画面を飛び出したはずです。 AFは、スモールターゲットの中央1点で(これも変える余裕はなかった)撮ったので、ピントが心配だったのでが、背景が遠くあり、ファインダーでは大きくぼけているので、ピントリングが動かず、事実上のAF固定の撮影になったようです。オリンパスのソフトですべてのコマのAFターゲットの位置を確認したところ、鳥にターゲットが合っていたのは1コマだけでしたが、それでも、ピンボケにならなかったのは、ラッキーでした。
右側の鳥が、耐えきれずに脱出です。
画像投稿掲示板のタイトルのすぐ下の[アルバム]をクリックすると写真だけ抜き出して表示されるので、連続写真が分かりやすくなりますよ。
まっすぐ逃げるのではなく、飛びながら、体を反転させようとしています。
やっぱり、逃げることにしたようです。 さらに体の向きを変えて、2羽とも右奥へ飛び去りました。 もう1コマありますが、小屋から遠ざかったので、ピンボケになっていました。その先はとても追い切れません。 たかが2秒足らずの撮影でしたが、後で見ると人間の視力を超えたおもしろいドラマが写っていました。
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10日ほど前に撮った蝶です。 さいたま市内で撮ったスジグロシロチョウです。
ヒメアカタテハは、翅を閉じている方がきれいだと思います。
大きさは22〜33mmくらいなので、モンシロチョウより3〜5mm大きくなります。 南極大陸を除く、すべての大陸に分布しているそうです。温暖な気候を好む蝶なので、日本では北海道以外で生息していますが、温暖化により、生息域は北上しているそうです。
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6月2日にキジの親子を2年ぶりに目撃しました。2年前にも、道を渡るキジの親子を発見したのですが、カメラを構える前に、車が通りがかって、キジは草藪に逃げ込んだので、取り逃しましたが、今回は、間に合って、何枚か撮ることができました。
子連れのキジはとても警戒心が強く、道を渡るときは、急ぎ足で渡ります。ウズラのような鳥が出てきたかなと思ったら、すぐに土手の草むらに走り去り、次いで母鳥、続いて、2羽の雛が出てきました。雛は3羽確認できました。 大成功とは言えませんが、荒川河川敷で、親子を撮影できたのは初めてです。今年、キジを撮り始めて、3回目でこの幸運、この調子で、どんどんチャンスに恵まれるとよいのですが。
その後、まだ、キジの親子はいるかなと思って、土手の頂上を歩いていたら、やはり、いました。土手の草を食べているようです。しかし、見えるのは、首を伸ばして見張りをしている母鳥だけ、雛たちも、母鳥の周りにいるはずですが、草に隠れてまったく見えません。 このまま300mほどついて歩きましたが、最後まで、雛は確認できませんでした。
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