写真は構図より、シャッターチャンスが大事 写真は構図が大事だとよく言われますが、そういうことはありません。写真撮影のときは、構図より、シャッターチャンスが大事なのです。 みなさんも旅行などで記念写真を撮られることがあると思いますが、はいチーズといって、よい表情をとらえようとしたのに、たまたま瞬きをして、現像があがってきたら、目をつぶっていたという経験がおありかと思います。このように写真は、タイミングがわずかにずれただけで、内容が大きく違ってしまいます。写真では、決定的瞬間をとらえることが、とても大切なのです。 |
決定的瞬間をつまえるために、写真は直感で撮る 決定的瞬間をつかまえるためには、シャッターは直感で切ることが大切です。構図主義は、写真が絵画の影響を受けていたときの名残で、型にはまった写真になりやすいし、画面構成をあれこれ考える分だけ、シャッタータイミングも遅れてしまいます。 どのように切り取るかは、理屈で考えないで、自分の感覚、直感で判断することが大切です。写真の画面構成はこうしなければならないという決まり切った理屈は存在しません。現実を四角いフレームでどのように切り取るかは、作者の自由です。自分自身の個性的な見方、感じ方で、現実をとらえて、自由な発想で写真を撮りましょう。構図には何か法則があるかのようにいう人がいますが、そんな型にはまった撮り方で、あなたは満足できるでしょうか。 |
感じたできごとを強調して写すことが、写真表現の始まり いかにものごとに感動しようとも、写真で心の中を直接写すことはできません。写真で感動を伝えるには、作者が感動したできごとを写真に写し取ることが必要です。しかし、写真は記録性が高いので、レンズを向けた対象の何から何まで写しこんでしまいます。普通に撮ると感動したできごとが、たくさんの情報の中に埋もれて、第三者には伝わりにくくなるのです。写真で感動表現を行なうには、感動したできごとを強調して撮るということが必要になります。いつでもそうとは限りませんが、強調の基本は近寄って大きく写すということです。 感動といっても日常の生活の中ではそれほど大げさな感動には遭遇しません。理屈では分からないが、何かはっと感じたことなら、十分に写真表現の手がかりになるものです。つまり、感じたできごとを強調して写すということが、写真表現の基礎ということができると思います。 |
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