ワンポイントアドバイス

5.モノクロ写真に挑戦するには?

モノクロフィルムの現像やプリントは、特殊技術になりつつある
 かつては、モノクロの現像やプリントがうまい写真屋さんがありましたが、今では、プロラボといえども、モノクロの現像やプリントが上手なところが少なくなりました。とくに、フィルム現像は、ラボの処理では高温で機械現像を行なうので、ネガが濃いめに上がり、きれいな階調のプリントは望めません。モノクロ専用でがんばっているプロラボも1、2あるようですが、そういう特殊なところを除き、プロラボといえども、モノクロフィルム現像でおすすめできるところはほとんどないというのが実情です。
 モノクロプリントなら、写真展作品のプリントで実績のあるラボがおすすめです。カラー現像は別にして、カラーやモノクロのプリントの仕上がりは、東京と地方のラボでは、かなりの技術差があります。厳密な仕上がりを望む人は、地方からの郵送で受付けてくれる東京のラボを選ぶとよいでしょう。
モノクロフィルムの現像は、自分でやるのが一番
 
商業的にはカラーが一般的になっている現在、モノクロフィルムの現像は小型タンクを使って自分で処理した方が、ラボに出すより、結果がよくなります。
 独学でフィルム現像を勉強して実行するというのも、不可能ではありませんが、ちょっとハードルが高くなります。残念ながら、独学用におすすめできるよいテキストもありません。
 「創造ネット」では、主に会員を対象に、撮影から、フィルム現像、モノクロプリントの仕上げまで、創作の基礎技術を学ぶ講座を適宜開催しています。
銀塩写真なら、モノクロ写真から始めるのが、写真上達の早道
 カラーから写真を始めると、どうしてもきれいな色ばかりを探して撮るようになり、肝心の中身の方がおろそかになり勝ちです。その点、モノクロは、色は写らないし、中身がないとつまらないので、自分が感動した内容をよくつかまえられるようになります。表面的な色だけに引っかかるのか、それとも、内容のほうにも目が行くのかの違いが出て、将来の写真創作には大きな差となって表れるのです。
 カラーが当たり前の時代でも、銀塩写真を学びたいのなら、モノクロ写真からスタートされることをおすすめします。
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