ワンポイントアドバイス

4.きれいなカラープリントをつくるには?

大きいプリントを頼むときは、必ず、焼き見本をつけましょう
 
カラープリントの焼き増しを頼んだとき、前回のプリントと色がずいぶん違うことが多いのではないかと思います。色が違うのは、技術が下手だからとは必ずしもいえません。カラー写真は、撮影したときの光源の色や露光など撮影の条件とフィルムの種類、プリントの条件などで発色が変わります。カラーフィルムには、自然色といって、物質のありのままの色に近い色が写りますが、そのままプリントすると人間には、光源の色によって、赤っぽく見えたり、青っぽく見えたりと、色が偏って見えます。
 人間は、自然色そのものを見ているのではなく、光源の色が違っても、赤いトマトは赤、白い紙は白というように、記憶で調整して、色を見ています。これを記憶色といいますが、カラープリントするときは、人間が見て、自然な色に感じるように、フィルターで色調整を行うのです。このとき、フィルターの調整の仕方が違うと、当然、できあがりの色も違います。また、印画紙の種類(メーカー別の品種の違い)が違うと、フィルターで調整しても、完全に同じ色を出すのはかなり難しいのです。
 きれいなプリントをつくるためには、焼き増しや大きく伸ばすときには、必ず焼き見本をつけるようにしてください。焼き見本は、サービスサイズで構いません。このとき、赤味をとるとか、青味をとるとか、見本通りとか色指定の
メモをつけましょう。プロラボではプリントにフィルターのデータが付いてきますので、焼き増しのときには、このデータも一緒に渡してください。
厳密な色にこだわる人は、プロラボを利用しましょう
 
腕のいいラボというのは、人間の記憶色に近い色を出せるラボということができると思います。そのためには、フィルムやプリントの正確な色を判断し、厳密なフィルター調整ができる技術を持っていることが必要です。この点で、第一におすすめできるのは、プロ用のラボです。値段は、街のミニラボより少し高くなりますが、プロの厳しい注文に応えられる技術に裏付けられている安心感があります。
 プロラボが近くにない人は、ミニラボを利用するほかはありませんが、アルバイトが交代で機械操作しているような店ではなく、いつも同じ技術者が機械操作をしている店がおすすめです。ミニラボは、値段だけで選ぶのではなく、いくつか利用してみて、安定した色を出せる店をさがしましょう。気に入った店ができたら、いつも同じ店に出すのがよいでしょう。
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