2.手ブレを防ぐには
カメラを正しく構える
 初心者の失敗で一番多いのが、手ブレとピンぼけです。手ブレは、カメラの構え方やシャッターの押し方が悪いために起こります。カメラの構え方をことばだけで説明するのは難しいのですが、カメラは基本的に左手でボディーを支え、右手でグリップを握ってシャッターを切ります。横位置にカメラを構えるときは、両腕の力を抜いて、両肘が軽く体につくようにします。
カメラを構えたときは、シャッターボタンを半押しする
 
シャッターボタンは、右手人差し指の先端で押すのではなく、指の腹で押します。また、被写体を狙っているときには、半押しといって、シャッターボタンを落ちる寸前まであらかじめ押しておきます。ここぞというときに、すこし力を入れて、シャッター切るというのが、基本的なシャッターの切り方なのです。
 なぜ半押しにするかといえば、シャッターを一気に切ろうとすると必ずカメラが動いて、手ブレを起こしてしまうからです。あらかじめ、半分くらい押しといて、シャッターチャンスにほんのちょっと力を入れて切ると手ブレが防げるのです。
シャッターは、右手全体で、じわっと握って切る
 
それでは、半押しだけでよいのかというと、実はもうひとつ大事なポイントがあります。そのポイントは、右手の握り方、力の入れ方にあります。多くの人は、シャッターは人差し指だけ動かして切っていると思いますが、人差し指を動かして切ろうとすると、作用・反作用の関係で、人差し指で押された分、カメラのボディも下の方へ動こうとする力が働き、やはり、手ブレがおきてしまいます。これを防ぐには、人差し指だけ動かそうとせずに、右手全体でカメラのグリップ部を包むように握って、すべての指にじわっと力を入れてシャッターを切ると、あらゆる方向から力がかかるので、カメラは動かずにすみます。こうして手ブレを防ぐことができるというわけです。
 このように、シャッター
は人差し指を動かして切るものではなく、右手全体でじわっと握って切るというのが、正しいシャッターの切り方なのです。
ISO400のフィルムで、250分の1以上の高速シャッターを使う
 少し習っただけで、すぐに正しいカメラ操作ができるようにはなりません。反射的に操作できるようになるまでには、何ヵ月かの練習が必要です。初心者の場合は、ISO400のフィルムを入れて、できるだけ、250分の1以上の高速シャッターを使うようにしてください。シャッターが高速になるほど、手ブレが少なくなります。
ワンポイントアドバイス・メニューへ

©「写真ネット」K.KOGA